NPO法人 日本血管腫・血管奇形患者支援の会

PI3Kα阻害薬(KP-001)について

去る11月10日に、

科研製薬株式会社から

【『KP-001』の国内第Ⅲ相検証的試験結果のお知らせ】として、

ニュースリリースが出されました。

(ニュースリリースのページはこちら。

https://www.kaken.co.jp/nr/

こちらは、すでに治験が進んでいた

PI3Kα阻害薬(旧ART-001/現KP-001)の件で、

第Ⅲ相の試験が終了し、

結果が出たことを意味するものです。

(PI3Kαは、主に低流速の脈管奇形において、

血管新生のシグナル伝達経路に

関係するたんぱく質のひとつです。

このシグナル伝達経路の異常活性が

疾患の原因のひとつとして考えられることから、

PI3Kαを阻害することにより、

血管新生の抑制を促します。)

プレスリリースの中では、

治験の主要評価項目である

投与24週後以降の最終評価時点の

MRI画像に基づく標的病変の奏効率

(投与前と比較して標的病変の体積が

20%以上減少した被験者の割合)が

無治療患者の自然歴を基に

事前に設定した奏効率に対して

統計学的に有意に高い結果となったことが

書かれています。

この結果をふまえ、

2026年度の製造販売承認申請をめざす

とのことです。

ここまでには

本当にたくさんの方々の、

たくさんのご尽力があったことと

想像すると、

我々も今できる歩みを積み重ね、

次につなげていかなくては

という気持ちになります。

結果の詳細については今後、

学会発表などを通じて

明らかにされるそうです。

また動きがありましたら

お知らせいたします。

よろしくお願いいたします。